この記事は20代の女性に書いていただきました。痩せる薬で15kg痩せたのはいいですが、健康的な痩せ方ではなかったようです。
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◆全ての始まりは、甘い情報
ダイエットと聞くと、食事制限や運動、様々な方法がありますが、どうしても面倒だった私は結果的に「痩せる薬」に頼ることになってしまいました。
当時の体重は163センチ、60キロ、とても痩せてるとは言えない体型でした。周りではSNSなども流行り、自撮りをしようと言われることも多かったですが、とにかく体型がぽっちゃりで恥ずかしかった私は痩せたくて痩せたくて、日々悩んでいたのです。
◆ネットの情報だけで信じた
そんなときネットで読んだ、病院で処方された痩せる薬の話。サノレックスという痩せる薬は、中枢神経に働きかけて、食欲を静めることができるというものでした。
運動や食事制限には気が進まなかった私には、当然のことながら非常に魅力的にみえ、早速病院で処方してもらうことになりました。
私が行った病院では、一粒当たり約500円。相場でも大体このくらいとのことで、安くはないですが、これで痩せれるなら!と、1ヶ月分31粒購入したのです。
◆激しい吐き気と頭痛
次の日の朝、早速起きて水をのみ、サノレックスを飲みました。飲んだ直後は特に様子に変わったところはなかったのですが、お昼前に猛烈な吐き気に襲われました。そして同時に頭痛と冷や汗が止まらず、会社を早退する羽目に。蕁麻疹が吹き出て、何が起きたのかと一瞬にして混乱状態に。その副作用は夕方辺りまで続いたのですが、本当に食欲は次の日まで起きませんでした。そして体重は前日比500g減になりました。
薬の効果が消えたのか、飲んでいない間は特に気持ち悪いことなどなく、あんなに辛かったのが嘘のようにすっきりとしていました。その効果に病みつきになった私はそこから1ヶ月間、耐えて飲み続け、体重は大幅に減りました。その時点で約10㎏近く減っていたと思います(60kg→50kg)。
しかし「痩せた」というより「痩(こ)けている」のは誰の目から見ても確実で、痩せたい場所よりも、顔や胸などが痩せこけてしまった印象が強かったです。病人のような痩せ方と言ってもいいでしょう。
◆薬を飲まなくても…
その後、薬を飲んでいない間も、ほとんどなにも食べることができなくなってしまい、肌はボロボロ、薬を飲まなくてもお腹が減らない体になってしまいました。
日に当たるとなぜかしんどく、どれだけ暑い時期でもいつもなんとなく寒気がする。そしてそこからまたさらに体重は減少を続け、体重はついに45kgへ突入してしまいました(50kg→45kg)。最初の60kgから較べると1か月ちょっとで15kgも減っていました。もうダイエットというより「病気で痩せてしまった人」のようでした。
2015年に亡くなった芸能人の今井雅之さんが記者会見をして、あまりの痩せように驚かれた人も多いかと思いますが、私も友達に同じようなリアクションをされました。「病気だと思うけど、何と声をかければいいのか分からない」みたいなリアクションです(笑)
みかねた家族が病院に私を連れていくと、「拒食症」との診断を与えられてしまいました。痩せる薬で「病人のような痩せ方」ではなく、「本当の病気で痩せてしまった」のです。原因はもちろん薬だけではなかったのですが、医師によると「痩せる薬の副作用が直接の原因の一つだったことは間違いない」とのことでした。
その後しばらく入院し、日々点滴もうち、ご飯を食べる練習をしました。しかし、その時点でだいぶ体の免疫も下がってしまっていたので、下手に他の薬を飲むわけにもいかず、とにかく普通の自分に戻るためにリハビリの練習に励みました。
◆薬の怖さ
そもそも痩せる薬であるサノレックスは強い薬だったことを認識していました。しかし、その魅力に取り憑かれ、拒否することは出来ませんでした。通常のダイエットでは1か月ちょっとで15kgも痩せることは不可能ですから。
ダイエット関連の痩せる薬はかなり世の中に多く出回ってしまっていますが、不用意に飲むべきではないと思います。やはり、食事の管理と運動で痩せるのが王道であり、安易な考えで服薬するのは良い結果を生みません。病人のように痩せても魅力的ではないですしね(笑)皆さんも痩せ薬という魔の魅力に取り憑かれないようにお願いします。
[補足]
精神疾患の薬のように逆に太りやすいタイプもありますので気を付けましょう。
「パキシルの副作用で過食症になり100キロの巨漢に」
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