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ダイエットにおいて絶対にやってはいけない8つの事。エビデンスを示します

ダイエットは健康を改善し、生活の質を高める重要な手段ですが、誤った方法を取ることで身体や精神に深刻な悪影響を及ぼすことがあります。ここでは、科学的根拠(エビデンス)に基づき、「ダイエットにおいて絶対にやってはいけないこと」を解説します。


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1. 極端なカロリー制限

内容:

1日500kcal未満の食事や、断続的な絶食のみで減量を図る行為。

エビデンス:

極端なカロリー制限は筋肉量の減少、基礎代謝の低下、リバウンドリスクの増加などにつながることが研究により示されています。特に、肥満治療においても推奨されている「減量は週0.5〜1.0kg以内」というガイドライン(日本肥満学会、2022)を無視すると、身体機能の低下が生じやすくなります。

また、米国栄養学会(Academy of Nutrition and Dietetics)のガイドラインでは、成人女性は最低でも1,200kcal、成人男性は1,500kcalを下回らない摂取が推奨されています(Academy of Nutrition and Dietetics, 2016)。


2. 炭水化物完全カット(極端な糖質制限)

内容:

主食を一切取らず、野菜や肉のみの食生活を継続すること。

エビデンス:

短期的には体重減少が見込めるものの、長期的には栄養不足や精神的ストレスを招き、持続不可能なケースが多いです。国際的メタアナリシス(Seidelmann et al., 2018, The Lancet Public Health)では、炭水化物の摂取が極端に少ない人は、死亡リスクが高まる傾向があることが示されています。

糖質は脳や身体の主要なエネルギー源であり、完全カットによる集中力の低下・抑うつ傾向・疲労感なども確認されています。


3. サプリメントの過剰摂取や置き換えダイエットの多用

内容:

プロテインや酵素ドリンク、ダイエットサプリだけに頼った食事制限。

エビデンス:

サプリメントは「補助的」な役割に過ぎません。サプリメントによる栄養の過剰摂取は、ビタミンA中毒、腎機能障害、消化器系のトラブルなどを引き起こす可能性があります(NIH Office of Dietary Supplements, 2021)。

また、食事の代替として置き換えドリンクを長期使用した場合、社会的な食事習慣の喪失や摂食障害のリスクが増加します(American Psychiatric Association, 2013)。


4. 短期間で急激な減量を目指す

内容:

1ヶ月で10kg痩せる、2週間で5kg痩せるといった無理な目標設定。

エビデンス:

体重の5%以上を1ヶ月未満で減らすと、肝機能異常・胆石症・心血管リスクの増加などの副作用が起こりやすくなります(World Health Organization, 2017)。

また、急激な減量は筋肉量や水分の喪失が主であり、脂肪は減りにくいという事実もあります。結果として代謝が落ち、リバウンドしやすい身体になります(Hall et al., 2011, Obesity)。


5. 運動を極端に避ける、あるいは逆にやりすぎる

内容:

「食事だけで痩せようとする」「毎日何時間も運動する」といった偏ったアプローチ。

エビデンス:

ダイエットにおける最適な成果は、食事と運動のバランスによって得られることが知られています(Johns et al., 2014, Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics)。運動を完全にしない場合、筋肉量が減り、代謝が低下します。一方で、過剰な運動はストレスホルモン(コルチゾール)の上昇、免疫力低下、怪我のリスクを高めます。

運動による減量は「週150〜300分の中強度運動」が推奨されており、無理のない範囲で継続可能なプログラムが理想です(WHO、2020)。


6. 水分摂取を極端に制限する

内容:

体重減少を目的に、水分の摂取を意図的に制限する行為。

エビデンス:

水分は代謝に不可欠であり、水分制限は脱水症状、血流悪化、腎機能障害を引き起こす可能性があります。特にスポーツを伴う減量においては、過度の脱水が心不全や突然死の原因になることも報告されています(Casa et al., 2005, Journal of Athletic Training)。

また、水分摂取によって空腹感を紛らわせ、食べすぎを抑える効果もあることが分かっており(Dennis et al., 2010, Obesity)、水分制限はダイエット効果を損なう行為でもあります。


7. 「○○だけダイエット」や流行の極端な食事法の盲信

内容:

バナナだけ、リンゴだけ、グルテンフリー、ケトジェニックなどの単一または極端なダイエット法への過信。

エビデンス:

短期間での効果が強調される一方で、栄養バランスが大きく崩れる危険性があります。日本栄養士会でも「食品の多様性とバランスこそが健康を保つ鍵」としており、単一食品ダイエットはリスクが大きいとしています。

一例として、ケトジェニックダイエットは短期的な減量に効果的であっても、肝機能や腎臓への負担、長期的な心血管疾患リスクの増加が報告されています(Kosinski & Jornayvaz, 2017, Nutrients)。


8. 体重計の数値だけに固執する

内容:

毎日体重だけを測定し、数百グラムの増減で一喜一憂する。

エビデンス:

体重の変化は、水分・塩分・ホルモン・胃腸内容物などによっても変動します。ダイエットの評価指標としては、体脂肪率、筋肉量、ウエスト周囲径、体調や睡眠の質など多面的な評価が必要とされます(NIH, 2021)。

心理的にも、体重数値への固執は自己肯定感の低下や摂食障害の発症リスクを高めると指摘されています(Fairburn et al., 2003, Eating Disorders and Obesity)。


終わりに

ダイエットの目的は単なる「体重減少」ではなく、健康的な体を維持し、生活の質を向上させることにあります。誤った手法を避け、エビデンスに基づいた安全で持続可能なアプローチを選ぶことが最も重要です。

「早く痩せたい」という焦りや情報の多さに惑わされるのではなく、自分の身体と丁寧に向き合い、正しい知識をもとにした行動を選択していきましょう。

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